フランスの精神病学者 {フランス・精神病・学者}

ベネディクト・A・モレルBndicte Auguste Morel(1809―73)は1857年に『変質徴候』を著し、神が創(つく)り給(たも)うた原型から外れている変質型が心身の病気や性的異常をおこすと考えた。

ドイツの精神科医クラフト・エービングRichard von Krafft-Ebing(1840―1902)は『性的異常性格者』を1886年に著し、彼の命名によるサディズムやマゾヒズムなど、性の異常行動や性的犯罪をたくさん紹介した。

これにより、性にも生殖以外の面があることが明るみに出た。

オーストリアの精神科医フロイトは、ヒステリーの原因が性の抑圧にあることを1896年に発表し、幼児にも性欲があり、口唇期・肛門(こうもん)期・男根期・性器期などの段階を通って性的に発達するという精神分析学説を唱えた。

ドイツの皮膚科医イワン・ブロッホIwan Bloch(1872―1922)は、人類学や民族学の方法論を採用して性の見方を変革し、1902年に『性的異常性格の病因への貢献』を書いて、「性脱常(性倒錯)が病気でもないし変質の結果でもなく、あらゆる時代に異なる民族で人類全体にみられる現象である」と述べた。

また、性科学Sexualwissenschaft(ドイツ語)、セクソロジーsexologyということばを1906年につくったのもこの人である。

また、かつて女性は性快感を感じないものとされていたが、それが異常状態だと指摘してシュテーケルWilhelm Stekel(1868―1940)が、不感症という用語をつくったのは1907年になってからであった。
update:2009年08月23日